コミュニティ事業支援ネット 東朋子です。
2008年10月28日に霞が関の経済産業省に招かれ、「商店街活力向上研究会」で事例発表してきました。
今関わっている商店街の実例をいろいろ発表しましたが、
発表内容よりも、地方の現状をしろうとする、一極集中している東京のみなさんとの議論のほうが大変有意義だったので、その感想を書きたいと思います。
私が、その場に行って申し上げてきたのは2つ。
●連携をとりやすい商店街とはどういう商店街か
●商店街活性化とは何か?支援元である行政への要望
がおもなテーマでした。
・NPOだけではないけれど、商店街の中でも、連携しやすい商店街とそうではない商店街があります。では、連携しやすいのはどういう商店街か。
条件はいくつかありますが、
(1)新しく入ってきた店主と友好な関係が築けている(担い手の存在)
(2)組織内での人間関係が良好である(目的の共有化)
(3)商店街内部でのコミュニティの醸成ができている(情報伝達の円滑さ)
(4)(商売に負担をかけない)事務局機能の有無
などは必須ではないかと思います。
私たちが協働しようと思う相手先となる商店街は以下のことをチェックすることにしています。きちんとできていないと、協働しても、うまくいかないのです。
(1)役員のみの意見で事業を進めていないか
(2)声なき声を捉える事ができているか
(3)ミッションをもって事業をしているか
(4)事業を行った後の結果をどう捉えるか、あるいはビジョンを持っているか
商店街を外部の団体・個人などと協働して活性化していく場合、上記の事を注意して進めています。が、最近はどうもそういまくいかないのです。商店街の内部で、お隣さん同志でも、もめることがよくあるそうです。それは内在するものなので、外部ではどうしようもないのです。
その内在する問題にきちんと向き合って、何が問題なのかを分析し、改善策をひねり出しているところは、連携しやすいですね。解決していなくても、とにかく気づいているということが大切。
きれいごとばかり言っている商店街は、ある意味、内在している問題と向き合っていない可能性もあります。
課題が明確だから、その課題解決がミッションになるので、
タッグを組みやすいのです。
・商店街活性化とは何か?支援元である行政への要望ですが、
みなさん、最近、どの商店街も同じ顔をしていると思いませんか?
行政が多額の活性化策という名前のお金を出すけれど、
それって、本当に活性化になっていますか?ということを率直に話してきました。
特に、メディアに取り上げられる商店街は、なんだか本来の商店街の活性化とはほど遠くなってきています。
簡単な「風吹けば桶屋がもうかる」の話なのですが、
商店街の活性化といって多額の費用が商店街にわたる
→一生懸命仕組みを考え、成功すると、その取り組みにメディア等が動き出す
→メディアに載ったおかげで、地道な商売よりも、高い金額で場所を貸すことを選ぶ
→ナショナルチェーン等に貸す
→商店街の顔がどこも同じになる
というシンプルな構造だと思うのです。
支援するほうにきちんと策を持ってもらって、
本当の活性化に資金を使うという最低限の評価の目を持ってほしいので、そう伝えてきたのでした。
みなさん、どう思います?