最近まじめなブログを書いていないので、年度末に向けて
少し真剣な話題に触れようとしている東朋子です。
平成18年2月28日に「こみさぽ」を設立して、もうすぐ1年経とうとしています。
この1年は本当に様々なことに挑戦してきた年でした。
私は兵庫県の10分の10の補助を受けている「生きがい仕事サポートセンター」のセンター長として、皆さんと共に、時には「雇用」の側面から、時には「協働と参画」の側面から、出会い、悩み、成長させていただいてきました。
先日こみさぽに頂いたメールの中に、「生きがい仕事サポートセンター 所長」とかかれたものがあり、スタッフ一同、「まだ、いきさぽの職員だと思われているんだね~」と驚かされました。
退職の折、以前の職場から退職の挨拶を禁じられていたため、
今でも、私が在籍したままだと勘違いされている方がいらっしゃいます。このWEBを見てくださっている皆さんは、もうご存知かと思いますが、私は独立して、自らNPO法人を立ち上げています。
よって、前職場とは一切関係なく、事業を行っています!
さて、本題に戻ります。
なぜ、上記のようなことを改めて書こうと思ったか、です。
この1年でどうしても試してみたかったことを実現でき、やっと少しそれをお伝えしてもよい時期に来たのではないかと感じたからです。
私は【上記のような100%補助金を使った事業所とほぼ同様の事業を「民間」の力でやってみたかった】のです。
それによって、その補助金が、この阪神間で必要なのか否かを
確かめたかった。
折りしも、今現在、兵庫県のしごと支援課で
平成20年度コミュニティ・ビジネス等生きがいしごと支援業務
(生きがいしごとサポートセンターを設置して行う業務)の募集が
行われています。募集期限は3月13日までです。
web.pref.hyogo.jp/ie09/ie09_000000015.html
きっと、今年も「センターをエントリーするの?」と
聞かれることでしょう。
昨年もたくさんの方々に心配頂き、この質問をされました。
私の答えは、今年も『NO』です。
これは、私見ですが、
実際に運営していた立場から申し上げると
「その補助金、都市部で必要ですか??」と肌で感じているのです。
様々なNPOや市民活動団体の皆さんが、必死で自主自営に果敢に挑戦している中、私も同じように走ってきました。
講座事業に関しては、年間数回に留まったものの、
相談事業は、ほぼ同様に活動してきました。
もちろん『補助金なし』でです。
今、兵庫県も決して資金が潤沢にあるというわけではありません。
継続事業が軒並み、予算削減されています。
もちろん、この事業も昨年度に比べて減額になっています。
でも、補助金なしでもある程度まで実現可能なことに、
以下の金額!みなさん、ご存知でしたか?
5.補助額
神戸東地域:12,500千円以内/団体
神戸西地域:7,300千円以内/団体
阪神北地域:12,500千円以内/団体
阪神南地域:12,500千円以内/団体
東・北播地域:6,200千円以内/団体
中・西播地域:6,200千円以内/団体
トータルで、五千七百二十万です。
他に類を見ないものなら、わざわざこんな事は言わないのですが、
実際に現場で働いていたので、その必要性やこのダウンサイジングの折、緊急性のあるものか等、気がつく事が多くあります。
同様の事業でも「山間部」や「都市部以外」では必要だと思っています。ですから、全てなくすと言うのも違うと思います。
ただ、阪神間は震災以降、市民参画が進み、
生きがいをもって暮らす方々への支援も、行政機関・民間機関含め、増加しているように感じます。
なぜなら「団塊世代・若年層・女性・子育て等」に熱心な自主自営できるNPO団体も増えてきているからです。
少し前も経営者たちが集まる会議で「NPO団体って、まだまだうさんくさいよね~」と言われてしまいました。
上記のようなお金の流れがあるうちは、
そんな風に感じる人がいても仕方ないと思います。
上記の補助金の応募コンペは、2年前までは多くて2社か3社で競われます。既存で事業を請け負っていた団体は、担当の職員も普段からよく知っているので、情報の伝達が早いように感じていました。
よって引き続きエントリーする団体と新規参入する団体とでは
おのずと、優勢に立つほうが出てきます。
(きっと担当者は「私たちが決めるんじゃなくて審査委員会が決めるんです」って逃げるでしょうけど(笑)答えは皆さんのご想像通りです。)
今、地方自治の中でも「センター機能」を持たせるなどという
莫大なお金をかけなくても、民間の力を利用してできる施策作りに取り組むことが急務です。
よく「オール県(県全域)でやる事なので、仔細はよくわからん」等という方にお会いしますが、「生きがい仕事」の場合は、あきらかに都市部は、民間でもできます。補助金のあり方を考えるべきです。
「補助金のあり方」とグーグルで検索すると
東村山市のホームページが出てきました。そこには
以下のように書かれていました。
=====(以下転用)
東村山市の補助金は、高度経済成長の時代に始められたものであり、長年にわたって継続されてきたことにより、本来の補助金の意味が薄れ、恒常化・既得権化していると考えられる。
市民から納められる税金は、有効かつ効率的に執行され、最大の満足度を達成しなければならないものである。
具体的な見直し内容について
ア.補助金の交付目的などを明確にする。
イ.奨励的な補助金は時限を設定し、時限が到来したときは原則廃止とする。
ウ.少額補助金については、原則廃止とする。
=======
具体的な案は地域によってまちまちで、
ものによっては高度成長期から等という長期スパンで見なくても
3年・5年で結果が見えるものもあるでしょうが、
【本来の補助金の意味が薄れ、恒常化・既得権化していると考えられる。】ことに気がついたこと、また、動き出せたことが
すばらしいと思います。
一人の県民として、近い将来、兵庫県が他府県に誇れるように
なってほしいなと願ってやみません。