こみさぽの従たる事務所は今、尼崎にあります。
また、今後、尼崎で活動する事も増えてくる可能性が
多分にあります。
そんなこんなで気になることがあるので、
コラムに書いてみたりします。
尼崎のある市民団体?の書類が舞い込んできて、
何の気なしに読んでいた時、気がついた。
「尼崎って、誰も悪いところだと言ってないのに、悪い所だって
書き残す人多いね(^^ゞ」
従たる事務所は尼崎だが、活動拠点が西宮商工会館という
非常に仕事しやすい好立地になった事から、
西宮市民の皆様方とお話しする機会がめっきり増えたけれど、
みんなとってもハイレベル。
ミッションを持つ活動や、自分の街に対する真摯な研究心は、
昔すんでいた関東圏、横浜と似ている感がある。
確かに議論好きで、プライドを持っていそうな
その頭脳明晰な雰囲気は、簡単に丸め込もうと思っている
人たちには手ごわい存在ではあるとおもう。
しかし、尼崎みたいに自虐ネタを大発信しちゃう市民がいるよりは
数段いいかもしれない。
実は、従たる事務所にお泊りをすることが多くなった今、
子どもたちも尼崎に移住させようかと悩んでいたりする。
でも、問題はその「自虐的な発言をやめてくださらない
一部の方々」のおかげで、私の子どもたちの頭の中も
「尼崎は悪いところ」という印象が残ってしまうという
二次的被害が出ていて、とても引越しまでには至らない。
先日、池田会長が
日経ビジネスを片手に、
「と~もちゃん、おもしろい本があったんで、あんたに
渡そうおもて、もって来たよ~」とお越しになった。
池田会長は、いつもいつも
本当に気にかけてくださる私のスーパースターだ。
なんとも柔らかな物腰で、人に気を遣い、私にまでやさしくしてくださる。
ありがたくてありがたくて、なんと表現したいいのかわからない
くらい感謝している。
会長は、本をぽんと渡すと、事務所に入り浸っていた
寺ちゃんと、仕事で目の色を変えていた増馬を連れて
喫茶店にいってくれたらしい。
(あいにく私はコンサル中で、退席出来ず断念!)
その本「日経ビジネス」の特集は
『敵か味方か NPOビジネス』だ。
おもしろい!
私は日経の回し者でもなんでもないが、とにかく
面白かった!
私が思っていることが、言ってきたこと、綴ってきたことが
事例と共にまとまっている感じがした。
書いた記者さんにファンレターだそうかと思ったくらいだ。
横道にそれたが、ページを開くと
「官よさらば、覚醒する夕張」と大きく書かれていて、
市民の力、NPOの力でよみがえっていく夕張が
描かれていた。
夕張はいわずと知れた、平成19年3月より財政再建団体となった
国の管理下で厳しい道を一歩一歩歩んでいるメロンと映画の街だ。
もしかしなくても、尼崎よりも深刻な課題が山積しているのは
当然である。
でも、明るい!!
だって、自虐的じゃないのだもの。
地域を再生できるのは昔から「よそ者、ばか者、若者」といわれている。冊子本文にもそういう記述がある。
また「既得権益を持つ地元の有力者は変化に対して臆病に
なりがち。利害関係のない者が中心となった方が、地域再生は
成功に近づく。」とも書かれている。
自虐ネタの根本は、
「私たちはこんなに苦労してイメージの悪い尼崎を払拭しようと
してるんだから、尼崎に住んでるあなたも協力してくれたっていいじゃない。」という気持ちの表れなのか。
もうそろそろ、利害関係者が自分の既得権益を獲得するために
動いているだろうことも、賢い市民は気がついているんじゃな
かろうか。
自虐ネタの裏にある「尼崎がよくなれば、僕のおかげ」と
言いたい人たちが、外の力を借りてでも、藁をもすがる思いで
尼崎を何とかしたいと思えるまで、しばらく引越しはできないと
感じたのでした。